感度と補正

20110725-1.jpg
シャッター速度を稼ぐ話し。
SSを稼ぎたいとき、まずは許容できる F値まで絞りを開きますよね。
それでも SSが稼げない場合は希望する SSになるまで感度を上げていきます。
これが最も一般的なSS稼ぎの手順でございます。
某巨大掲示板でこの様なアドバイスを見かけました。
SSは稼ぎたいがISO800までしか許容出来ないとした場合、-1.0EV補正して SSを稼ぎ、現像かレタッチで
+1.0EV明るくしろとのこと。
これ、実際にやるとISO1600と同じノイズ量になり、期待する結果になりません。
現像で露出を上げると言うことはデジカメのISO感度を上げると言うことと等価でございます。

[ HOLSTEN ]
20110725-2.jpg
ISO3200で撮影した画像のノイズが酷いという質問でのアドバイス。
(意味が変わらない程度に少しだけ変更して掲載しています)
 絞りを1段開けると ISO 感度は 1600 が可能
 露出補正をマイナス1段にすると、ISO 感度を 800 にする事が出来る ←後で画像調整
 RAW の場合は、マイナス2段の露出補正でも→画像調整で大丈夫
つまり、ノイズを軽減するには絞りを一段開けて ISO1600で撮ると良い。 ※これはその通り。
更に1段マイナス補正をすれば ISO800で撮影できるよ。
2段マイナスにすれば ISO400で撮れるよ。
あちゃー でございます。
現像やレタッチで明るさを調整すると、結局 ISO1600と同じノイズ量になるって事が分かってないのでしょうね。
NR処理していない画像を実際に見てみましょう (^^

[ 中間調のノイズ ]
20110725-3.jpg
左上: ISO 200 露出補正 -3EVで撮影し、現像で +3EV増感
右上: ISO 400 露出補正 -2EVで撮影し、現像で +2EV増感
左下: ISO 800 露出補正 -1EVで撮影し、現像で +1EV増感
左上: ISO 1600 露出補正無しで撮影し、ストレート現像

[ 暗部のノイズ ]
20110725-4.jpg
いかがでしょう。
全て同じSSになりますので、感度を下げて撮影&現像で増感は全く意味のない行為です。
増感する手間が増えるだけ無駄でございます (^^
この様なテクニックを使うのであれば ISO感度はそのままにマイナス補正しないと意味がありません。
ただし、ISO設定の上限で撮影する場合の事です。
これ以上上げられないISO値であれば有効なテクニックですが、ISO3200に設定できるカメラで
ISO1600+マイナス 1EV補正は無駄なテクニックw
素直に ISO3200まで上げましょう。

ただし!
SS稼ぎではなくハイライトを守りたい場合は、一段マイナス補正で撮影して現像でプラス補正するというのは
テクニックのうちに入ります。
私も多用する方法です。
その代わり ISO100で撮影しても ISO200で撮影した時と同等のノイズが出るので、NR処理と併用になります。
ブライダルやライブなどで SSを稼ぎつつハイライトも守りたいって時にも使えるテクニックです。
許容 ISOが 800であれば ISO400へ設定して -1EV補正して撮影しておく。
で、現像時にハイライトをキープしつつ中間調で明度をコントロール。
つまりペンタのカメラにあるハイライト補正と同じ様な事を現像でやるワケでございます。
現像で 1EV増感しても ISO800レベルのノイズ量なので、許容内となります。

20 thoughts on “感度と補正

  1. こんばんは。
    このあたり、大体気がついてました。
    調整の仕方は参考にさせて頂きます。
    K-7だと許容範囲がISO 1600がギリギリですし、
    ハイライトが弱い感じがするので、
    上限800くらいにして補正-1ってのがいいかもしれませんね。
    ・・・しかしそれでもSSがっ
    ノイズ乗るほうが、ブレ写真よりもマシかも!?
    あうぅ~永遠の悩みです。
    pentaxよ~次機種を速く出すんだ~
    K-5に浮気しないうちに~ 笑

  2. まぐかっぷさん、こんばんは。
    ハイライトに余裕が無い&RAW現像だとお書きの方法が良いかもしれませんね。
    少なくとも白飛びに関しては1段の余裕が出来ますし。
    オーバー目に測光してしまったら増感無しで 800のノイズレベル。
    これはラッキーとなりますし (^^
    > ノイズ乗るほうが、ブレ写真よりもマシかも!?
    私ならこっちを選択します。
    将来の現像ソフトが更にNR性能を向上させて来るはずですしね。
    ブレた写真はシャープ処理でどうにかなりそうと思われがちですが、高感度撮影時だと
    1段ISOを下げて撮影してもシャープ処理は自殺行為に等しいしw
    ペンタの次機種、同じく待ってるよ~ん

  3. お久しぶりです。
    相変わらずただシャッターを押すだけの素人なので、この辺の話は知らないことばかりです。
    マイナス補正してSSを稼ぐというのは聞いたことがあります。暗い場所ではそのほうが得なのかと思ってましたが、そうでもないんですね・・・
    まあ、普段とってる子供の写真は、多少のノイズ、ブレ、ピンボケ、許容してます。
    だから上達しないのかも・・・
    スキルアップのためにも、もう少しカメラのことを勉強しないといけませんね。

  4. おはようございます。
    SS稼ぐ方法は気づいていました。
    >現像ソフトやレタッチすると同じノイズ量になる
    この辺りの知識は、あまりなかったので、調整の時参考に
    させて頂きます。
    K-7とDA55-300の組み合わせが、もっともSS稼ぎたいと思う
    組み合わせです。
    絞り開けたくても、解像度が高い絞りは、F8かF11
    ISO感度上げたくても、使える感度はISO800まで
    ISO1600だと、ノイズが乗るので、NR処理を丁寧にしないと
    厳しい・・・
    選択できる範囲があまりにも狭い
    K-7は、シャドー側のダイナミックレンジはあるので、
    勢いマイナス補正を多めにして撮りたくなる誘惑が、
    ありますね ^^
    確かに、ノイズ乗るほうが、ブレ写真よりマシですよね。
    K-7では、DA55-300 背景飛ばしたい花撮り意外は使わない
    ことにしています。
    花撮りであれば、許容できる絞り値は、絞り開放から
    OKですから・・・
    K-5があるので、そちらと組み合わせて使ってます。

  5. おはよう御座います(^^
    カメラをデジタルに換えてしばらくは、SS稼ぐためにやってました(笑)
    日中でも暗い林の中で写真を撮るようになって、現像時に
    起こしていくと、画像が劣化(この表現が良いかはわかりませんが)
    し、まだ高ISOで撮ってた方がレスキューのし甲斐があるのに気付き
    それ以降は、許容ISO内と、撮る時の白トビだけ気を付けてました。
    背景が明るく、被写体が暗い中の林撮影で、リスに教えて貰いました♪
    でも、夏の昼間は光が強過ぎて、上手くいかない時が多いですが(^^
    昨日までは曇りや雨で肌寒く「秋?」って感じでしたが
    今日は30度位になりそうですwww
    気温差10度!身体がまいりそうです(>_<)

  6. 私も勘違い派ですwww
    新体操撮影時にはマニュアル露出で撮るのですが、多少画像が暗くても
    RAW現像時に明るくすればよいと思ってISOを抑え目にして撮影しています。
    結果的に白トビが防げているのならこの方法でも間違いはなかったようですが、
    (新体操のマットは白いので飛びやすいんです)
    ノイズの処理だけなら意味がなかったんですね。
    これは勉強になりました(^^
    いつもありがとうございます♪

  7. ブレは失敗ですが、ノイズは失敗じゃないですからね~
    私はどうしてもという場合はノイズを許容します。
    が、現実にはスローシャッターに挑戦しますw
    で、失敗したら諦める、とw
    失敗できない時は三脚使うべきですw
    相談は被写体ブレに関してでしょうか?
    ストロボをオススメしますw
    こう考えると、体育館でのスポーツの試合でしょうか?
    それか走ってるバスの窓から夜景を撮りたいかw
    うーん、やっぱりある程度のノイズは覚悟のうえで
    あとは現像で頑張るかなー
    単なるSS稼ぎのマイナス補正はダイナミックレンジを無駄にするだけですね^^;
    ましてJPEGからのレタッチなどもってのほかですw
    もちろんハイライトのトーンを残すために
    マイナス補正から現像で持ち上げることはありますけど。

  8. 実は同じようなことをどこぞのブログで解説されてて、
    読んだ後にやったことがあるんですが、
    ノイズなんてもんじゃなくて大変でした(>_<) その方はソフトフォーカスを多用する方だったので、 ほんのちょっと誤魔化せたのかもwとか思いますが。 まだまだ全然よく分からないこといーっぱいですが、 これはマナムスメ撮影で失敗したので覚えてマスw 後の話題はあと50回くらい読まないとわかんないかもっ! でもおいおい分かってくるといいな~。うん。

  9. あゆむのすけさん、こんばんは。
    あゆむのすけさんのちびっ子写真、アングルとかシーンに工夫があって、
    私大好きですよ。
    もう素人じゃないですよね (^^
    マイナス補正してSSを稼ぐ方法ってのは ISOの限界値での話ですね。
    ISO800程度であれば素直に1600にしましょ。
    結局同じですので (^^
    子供写真は作品作りではなく思い出と成長記録なので、多少のブレ・ノイズ・ピンぼけは
    許容しないと (^^

  10. iMovieさん、こんにちは。
    ISOの原理を理解すると撮影方法にも幅がでてきますね。
    K-7の高感度はちと弱いので、光量が乏しいシーンでは辛いですね。
    K-7が発売になったときK-xのセンサーと逆にすれば私買ってたはずです (^^
    私もブレよりノイズを取ります。
    ノイズなら現像やレタッチで何とかなりそうですが、ブレだけはアウトですので (^^

  11. bluemさん、こんにちは。
    わははっ bluemさんはやっておりましたか (^^
    低ISOでマイナス補正のSS稼ぎ、やってる人多そうです。
    某巨大掲示板でこの様なアドバイスを見かける度に突っ込みたくなります~w
    むっは~ 気温差10℃とは!
    体調に気をつけなきゃ!

  12. Jerryさん、こんにちは。
    おお~ Jerryさんも勘違いしておりましたか~
    2番目の例は7Dのスレでしたw
    > 結果的に白トビが防げているのならこの方法でも間違いはなかったようですが
    ですね。
    ハイライトを守るという事に関しては1段余裕がありますので、結果良しです (^^
    ISOについてはもう少し書きたい事があります。
    次の記事で書こうかな~

  13. ask-evoさん、こんにちは。
    > ブレは失敗ですが、ノイズは失敗じゃないですからね~
    ですね~ 私も同じスタンスです。
    なので必要であれば ISOを上げてでもSSを稼ぎます (^^
    で、同じく現実にはより低ISOに挑戦して撃沈しておりますw
    > こう考えると、体育館でのスポーツの試合でしょうか?
    ISO3200でノイズが酷いということで、みなさんのも同じですか? ってスレでした。
    書き込み番号 12638341 ですw
    F8 1/320 ISO3200 ですから、純粋に高感度のノイズ量についての質問なのでしょう。
    > 単なるSS稼ぎのマイナス補正はダイナミックレンジを無駄にするだけですね^^;
    ですね。
    ただ、ISOを上げるって行為も電気的には同じ事なんですけどね (^^

  14. あんなちゃん、こんにちは。
    おお~ 同じ事やっちゃってましたか~w
    どこぞのブログの方もよく分からずにお勧めしているんでしょうね (^^
    知識があると撮影の現場で迷わないし失敗も減るので、勉強は大事ですね。
    おいおい分かってくると思うので、頭の隅っこに入れておいてね (^^

  15. あまりノイズ気にしてない(?)適当な自分ですが、
    もちろん私も勘違い派です!!(キッパリ)
    いや~勉強になります!
    今後とも宜しくお願いします。
    というか自分からいろいろ調べて
    勉強しなくては駄目ですね。
    むむ~

  16. DAIKONEさん、こんにちは。
    お~ あまりノイズが気にならないのは羨ましい~ (^^
    確かに L版・ハガキサイズへのプリントだと少々のノイズは気になりませんね。
    あと、ブログ掲載サイズとか。
    勘違い派って面白いですw
    この事を頭の隅に入れておくと何かの機会に役立ちますよ (^^

  17. 再びw
    ダイナミックレンジが無駄になるというのは
    表現が適切ではありませんでした^^;
    マイナス補正を行う事で、ハイライトの飽和を回避できる場合には良いのですが、
    単なるSS稼ぎの目的になると、1bitなり2bitなり、使用されない領域が生まれ、
    実質的な階調の分解能が落ちてしまうのではないかと思ったのです。
    感度アップはどこまでいってもK20Dの場合、RAWの情報量は12bitですよね?
    感度を変えても分解能は12bitという前提で話してますので、
    もしこの前提が間違っていて、少ない情報を12bitに引き伸ばしているだけなら、
    無知をご指摘ください^^;

  18. 再びどうも (^^
    > 単なるSS稼ぎの目的になると、1bitなり2bitなり、使用されない領域が生まれ、
    > 実質的な階調の分解能が落ちてしまうのではないかと思ったのです。
    正しい認識だと思います。
    マイナス補正で白飛びギリギリの露光であれば12bitフルにデータが存在する
    事になるのですが、そうでは無い場合は使われてない領域が存在することに
    なりますね。
    ダイナミックレンジが勿体ない事になります。
    > 少ない情報を12bitに引き伸ばしているだけなら
    ISO感度を上げて標準露出になる様に撮影した場合はそうなります。
    ISO800だと 1/8のデータを 8倍に引き伸ばして 12bitデータにします。
    そんな状態なのに SS稼ぎのために更にマイナス補正すると・・・w

  19. このくらいのお話だと私もついていけます!(笑)
    とっても勉強になります・・・といっても
    フルで理解するには、あと3回読もうっと^^;
    暗いところで撮る事あまりないせいか
    ISO800以上にする事ってあんまりないのですけど。
    ISOをAUTOのままってのは、もろ初心者が
    やる事なのかなあ(反省)

  20. pattanさん、こんばんは。
    むははっ ISO感度は常にかかわっているパラメータですからね (^^
    ISO800にすることがほとんど無いとは!
    昼の撮影がほとんどなのですね~
    ちなみにw 私も ISO Auto がほとんどですw
    ISOを固定するのはテーブルフォトをする時とか、ブルーモーメントを狙う時などの三脚固定時。
    あとは夜(室内なども)のイベントなどぐらいですよ~ん (^^

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