ボケの続きはやっぱり被写界深度ですかね (^^
どの様なレンズを使って絞り込んで撮影しても、ピントが合っているのはただの一点(面)です。
広角レンズを使うと近距離から遠景までピントが合っているように見えますが、合っているように見えるだけ。
ピントに厚みは存在しないのでございます。
この合っている様に見える範囲を被写界深度と呼んでいます。
写真を鑑賞して点が点として認識出来る大きさの円を「許容錯乱円」と言います。
それ以下の点(目の分解能以下の点)はジャスピンに見えると言うことですね。
被写界深度はこの「許容錯乱円」を元に計算します。
許容錯乱円はプリントサイズ(画面上の大きさ含む)や鑑賞距離等様々な要因でで変化しますが、
一般に被写界深度はキャビネサイズにプリントした写真を手に持って鑑賞(25cm程度)した時、
ピントが合っていると認識できる事を前提にしています。
[ 画面の隅々までピントが合っている写真 ]
貼った写真は手前から奧まで全てにピントが合っているように見えますね。
この写真の被写界深度を F8 24mmで計算すると、撮影距離 25mで約 3m~∞がピントの合う範囲となります。
でもこの写真もピントが合っているのは人物と等距離にある面だけでございます。
ピントが合っているように見えるのは 1024pxへリサイズしたからなのですが、キャビネサイズへプリントして鑑賞しても
同じくピントが合っているように見えるはずです。
この写真の一部を等倍で切り出してみます。
[ ジャスピン位置 ]
[ ピントが合っていない距離 ]
この様に隅々までピントが合っているワケでは無いのでございます。
[ DA21での例 ]
ちなみに被写界深度はピント位置の前後で同じ距離ではありません。
ジャスピン位置に対して、前1:後2 の割合になります。
適当な例ですが、5mの距離に合わせた時に 4m ~ 7mが被写界深度内という様な感じになります。
被写界深度は後ろが深いので、どうせ外すなら前ピン気味に外した方が写真としては成立しやすくなります。
後ピンはすぐに分かりますが、前ピンだと気付かない場合が多いのでございます。
なので、後ピン気味のレンズより前ピン気味のレンズが好きでございます (^^
もうちょっと深く知りたいという事であれば
http://limi-ranger.seesaa.net/article/127363142.html
をご覧下さい。
焦点距離に対する被写界深度の計算はこちらの URLでどうぞ。
http://shinddns.dip.jp/depth.php
被写体までの距離を様々に変えてみると F値に対する被写界深度が表示されます。
[ 被写界深度の指標 ]
FA31の例ですが、距離指標の下にF値が刻まれております。
これは被写界深度の指標です。
写真の例で言うと、左の 8付近へ∞を設定しています。
右の 8は 2m弱となっていますね。
この場合、F8で撮影したときに 2mぐらいから∞までピントが合うという事になります。
前述したキャビネサイズにプリントした場合の前提です。
等倍鑑賞や15インチや20インチのモニターでの表示だと当然この通りにはなりません (^^
またFA31はフィルム時代のレンズですので、APS-Cの撮像素子だとこの通りにはなりません。
APS-Cだと被写界深度は約1絞り分深くなります。
つまり、F8で撮影するのであれば F11を指標にするという事になります。
デジタル専用レンズだとAPS-Cでの深度指標になっているはずなので、換算の必要は無いですね (^^
この指標はMFフィルムカメラ時代には重宝した指標です。
当時はL版プリントよりも小さいサイズでのプリントが主流でしたので、今ほどピントにシビアではありませんでした。
なので、この指標で適当に合わせてピント合わせ無しのお気軽スナップをしていたのでございます。
F8に絞って画の通りに設定しておけば 2m以遠は全てピントが合ったと見なせる写真になりますので (^^
おはよう御座います(^^
この記事を読んで「そう言えば、デジタルになってピントにシビアになったな~」
と思い出したような感じです(^^
PCで等倍表示するようになったからですよね。
パンフォーカスの風景写真でも、画面の内の目の付くポイントに
ピントを入れるようにしてますが、そんな事もデジタルになってから♪
きっちりピントがきてる写真は、やはり気持ち良いですよね(^^
今週はお盆休み前のラストスパート!
ハードな強行日程出張もあるのですが、休みになったら
早朝から午前中は、写真タイムにしようと思ってます♪
おはようございます^^
へえーそうなんだ、そうなんだ、とうなずきながら
読ませてもらいました~。
前ピンぎみに外した方がいいんですね!と
頭でわかってても、やってみると難しいんだろうな^^;
リンク貼って頂いた「絞ると深度が深くなるわけ」の
ページ、この前印刷しましたよ~
それにしても兄貴さんの知識は深くて、カメラ博士ですね!
う~む、深い。
被写界深度じゃなくて記事の内容が深い(^^;
>一般に被写界深度はキャビネサイズにプリントした写真を手に持って鑑賞(25cm程度)した時、ピントが合っていると認識できる事を前提にしています。
なるほど~。キャビネサイズを勧奨する時に、
ピントが「合ってるように見える」範囲が被写界深度な訳ですね。
PCで等倍チェックして落胆して捨てる写真も、キャビネサイズにして25cm離れてみればピントが合ってるように見える場合もあるッちゅうことですか。
しかし、FA31カッチョイイ~♪
昔のレンズって鏡胴とかにいろんな指標が書いてあったりしてメカニカルでカッコいいのがありますよね。
bluemさん、こんにちは。
そうそう、デジタルになって拡大が簡単になったのでピントはシビアになりましたね。
でも今の方が楽しいです。
等倍で見てドンピシャな画はやっぱり すげー! ってなりますのでw
気軽にシャッターも切れるし、デジタル万歳でございまする~~~
週末はお盆でしたね~
今年はこちらも本土の盆と重なるので、皆さんとの会話がスムーズでございますw
エイサー撮らなきゃ!
pattanさん、こんにちは。
被写界深度もちょっとディープでしょ? (^^
> 前ピンぎみに外した方がいいんですね!
もちろんジャスピンがイイです~
微妙にAFが外れた場合の事でございますよ~
あと、等倍マクロしているときとか (^^
知ってることは全部記事にするつもりですので、
遅れずについてきて下さいね~ (^^
Jerryさん、こんにちは。
> う~む、深い。
上手い! 座布団三枚!w
そうそう、被写界深度の指標はキャビネサイズへプリントした場合の指標になってます。
L版だと更に広がるので、L版プリントが主なら結構アバウトに撮影してもいいですね (^^
画面上で甘く見えたり、ノイジーに感じる写真もプリントすると気にならなくなったりするので、
やはり画面鑑賞とプリントは別物だと感じています。
NRをかけて画面上では奇麗に見える写真をプリントするとCG並のツルツル写真に感じたりしますw
プリント前提だとある程度のノイズは必要なのかもしれません (^^
そうそう、ノイズも悪ではなく、適度なノイズは立体感を出すのに必要なんですよ。
それも記事にしたくなったな~w
FA31のデザイン、カッコイイですよね。
アルミ削り出しなので尚更でございます。
手に取ると金属のヒンヤリとした手触りが楽しめまする~
こんばんは~
被写界深度の知識、深まりましたぁ~
>ピントが合っているのはただの一点(面)
>ピントに厚みは存在しない
>被写界深度はピント位置の前後で同じ距離ではありません
>ジャスピン位置に対して、前1:後2 の割合
ここポイントですね。
AFチャートでAFピント追い込むと、前1:後2の割合
体験できました。
「許容錯乱円」これが、被写界深度の計算に必要なんですね。
URL参考にさせて頂きます。
レンズ指標の見方、ようやくわかってきました。
手持ちレンズだと、DA21、DA35、DA★55、DFA100に、指標が
ありますね。
広角にいくにつれ、指標の幅が広くなる。
広角になるほど、被写界深度が深いという事なのかなぁ・・・
iMovieさん、こんばんは。
こうして書いて見ると被写界深度も奧が深いですね (^^
ピントチェックすると1:2になるのがよく分かりますね~
レンズの指標ですが、広角になるほど幅が広くなるというのは被写界深度が深いから
というのも理由ですが、もう一つの理由はヘリコイドの回転角が小さいからです。
同じ焦点距離でヘリコイドの回転角が大きいレンズだと指標の間隔は広くなりますね。
delphianさん、こんばんは。
前回のボケと今回の被写界深度のお話、楽しかったです!
絞ったら被写界深度が深くなるのは分かったけど、何でだろ~って最近自分なりに調べてみてたんですが、許容錯乱円を感覚的に掴めてなかったんです>< ところが、delphianさんの別館の観念図で一発で分かりましたっ。 フォーマットが大きいとピントが厳しくなる原理も今日やっと理解できました。 >後ピンはすぐに分かりますが、前ピンだと気付かない場合が多いのでございます。
>なので、後ピン気味のレンズより前ピン気味のレンズが好きでございます (^^
しかもこんな体感できる具体的なお話まで。
個人的にピントとても甘いのですが、前ピン気味に外せば多少は大丈夫ってことですねっヾ(・・;)ォィォィ
って冗談はさておき、この記事のおかげで今週写真を撮りに行くのが益々楽しみになりました~^o^
A thousand thanksです
Pic-7さん、こんばんは。
記事を楽しんでいただけて嬉しいです♪
許容錯乱円の意味が分からないと被写界深度は意味不明ですよね。
あの観念図を見ると一発で理解できると思います (^^
フォーマットが大きいとピントが厳しくなるのは、画面上で同じ比率で
撮ろうとすると寄らないといけないからですね。
原理が分かると撮影の時に迷わないし、確信を持ってF値が選べます。
いいことだらけでございます (^^
う~む、指標はそのためにあるのか~~(@_@;)
見方わかってなかったな~~┏O)) アザ━━━━━━━ス!
役に立って良かったです~
でもあまり使わない指標でもありますw